第78回で落ちた人へ。難化の中身と、来年までに変える3つのこと
第78回の合格率は76.2%。前年84.7%から8.5ポイント下がりました。不合格は836人で、前年の約570人から47%増えています。今年は例年より明らかに難しかった年です。
難化の中身は「そのまま覚えれば解ける問題」が減って、「理由を理解していないと解けない問題」が増えたこと。同じやり方でもう一度受けると、同じ結果になりやすいのはそのためです。
変えるのは3つ。答えを覚える→理由を自分の言葉で説明する。まとめて解き直す→翌日・3日後・1週間後に復習する。参考書だけ→スキマ時間に問題を解く。今日は1問だけ、間違えた問題の「なぜ」を考えるところから。

第78回の合格率76.2%。あなただけではない
第78回の放射線技師国試は、合格率76.2%。前年の84.7%から8.5ポイントも急落しました。
不合格者は836人。前年から47%も増えています。
この数字を見てほしい理由があります。「自分の実力が足りなかった」と思い込む前に、今年は例年より明らかに難しかったという事実を知ってほしいからです。
| 項目 | 第78回(2026年) | 第77回(2025年) |
|---|---|---|
| 合格率 | 76.2% | 84.7% |
| 新卒合格率 | 83.8% | 92.2% |
| 既卒合格率 | 約20% | ― |
| 不合格者数 | 836人 | 約570人 |
前年から8.5ポイント下がりました(第78回の詳しいデータはこちら)。
あなたが落ちたのは、あなたの努力が足りなかったからではありません。ただし、来年も同じやり方で受けたら、同じ結果になる可能性は高い。だから、今のうちに「何を変えるか」を考えることが大事です。
なぜ第78回は難しかったのか
第78回が難化した背景として、「そのまま覚えれば解ける問題」が減り、「理由を理解していないと解けない問題」が増えた可能性があります。
たとえば、単純に「〇〇の値はいくつか」と聞かれる問題なら、数字を覚えていれば正解できます。でも「〇〇の値が変わったとき、△△はどうなるか」と聞かれると、仕組みを理解していなければ答えられません。
合格率が急落する年には、こうした「応用的な問い方」が増える傾向があります。第73回(合格率74.0%)でも同じパターンが見られました。
つまり、丸暗記で対応できる範囲が狭くなったのが、今回の難化の本質です。
来年合格するために変えるべき3つのこと

「来年こそ受かる」と決意するだけでは足りません。やり方を変えなければ、結果は変わりません。 具体的に何を変えればいいのか、3つに絞って解説します。
1. 「答えを覚える」から「理由を理解する」へ
まず誤解のないように言っておくと、暗記が悪いわけではありません。基礎的な知識を覚えることは勉強の土台です。
ただ、今回の第78回で通用しなかったのは、「答えの番号だけ覚えて、なぜその答えになるかを考えていなかった」パターンです。
たとえば、CT検査で「ウィンドウ幅を狭くするとコントラストが上がる」という知識。これを「そういうものだ」と覚えていた人は、問い方を変えられると途端に迷います。でも「表示するCT値の範囲が狭くなるから、少しのCT値差でも白黒の差が大きく見える」と理由を理解していれば、どんな聞かれ方をしても答えられます。
理由がわかると忘れにくく、応用も利く。 これが暗記だけに頼らない勉強法の最大のメリットです。
具体的には、過去問を解くときに次の習慣をつけてください。
- 正解を選んだら、「なぜこれが正解なのか」を自分の言葉で説明してみる
- 不正解の選択肢についても、「なぜこれは間違いなのか」を考える
- 説明できなかったら、そこが「理解が足りない部分」
この「自分で説明する」練習が、理解を深める最も効果的な方法です。
2. 「まとめて解き直す」から「忘れる前に復習する」へ
既卒で再受験する場合、最大の敵は忘れることです。
4月に覚えたことを翌年2月の本番まで保持するのは、想像以上に難しい。特に仕事をしながらだと、勉強できない日が続いて記憶がリセットされる経験は誰にでもあるはずです。
多くの人がやりがちなのは、「過去問5年分をまとめて1周する」というやり方。これだと、1周目の最初の方で解いた問題は、2周目に入る頃にはもう忘れています。
効果的なのは、間違えた問題を短い間隔で繰り返し復習することです。
- 今日間違えた問題を、明日もう一度解く
- それでも間違えたら、3日後にもう一度
- 正解できたら、1週間後に確認
この「忘れる前に復習する」サイクルを回すことで、記憶の定着率は劇的に変わります。21,000人を対象にした研究でも、この方法が長期記憶に最も効果的だと実証されています。
ただし、この日付を自分で管理するのは正直しんどい。ノートに「この問題は3日後に復習」と書いても、3日後にはそのノート自体を忘れます。だからこそ、次に解き直す日を代わりに覚えておいてくれる仕組みを使うのが現実的です。解くタイミングは自分で決めて大丈夫です。
3. 「参考書だけ」から「アプリ併用」へ
参考書は体系的に学ぶには最適です。でも、参考書には2つの限界があります。
限界1:復習のタイミングを教えてくれない
参考書は「何を学ぶか」は教えてくれますが、「いつ復習すべきか」は教えてくれません。既卒受験で最も重要な「忘れる前に復習する」を参考書だけで実現するのは困難です。
限界2:自分の弱点が見えにくい
参考書を読んでいると「わかった気」になりやすい。でも、実際に問題を解いてみると答えられない。この「わかったつもり」を検出するには、自分で答えを出す(アウトプット)練習が必要です。
参考書をやめる必要はありません。参考書で理解して、アプリで問題を解いて定着させる。 この組み合わせが、仕事をしながら1年間勉強を続ける現実的な方法です。
通勤中にスマホで10問解く、昼休みに5問解く。こうしたスキマ時間の積み重ねが、参考書だけでは難しい学習量を確保してくれます。
今日から始める1ステップ
ここまで3つの変えるべきポイントを紹介しましたが、全部を一度にやろうとする必要はありません。
今日やることは1つだけ。
第78回の問題を1問だけ開いて、自分が間違えた問題の「なぜ」を考えてみてください。
- なぜその選択肢が正解なのか
- なぜ自分が選んだ答えは間違いだったのか
この「なぜ」を考える習慣が、来年の合格につながる第一歩です。
再挑戦の戦略全体を知りたい方は、「放射線技師国試に落ちたら? 既卒合格率19%を覆す再挑戦の戦略」も合わせて読んでみてください。仕事をしながらの具体的な時間の作り方や、科目の優先順位の決め方を詳しく解説しています。
まとめ
- 第78回の合格率76.2%は前年から8.5ポイントの急落。あなただけではない
- 難化の背景は「応用的な問い方」の増加。丸暗記では対応しきれない問題が増えた
- 変えるべき3つのこと
- 答えを覚える → 理由を理解する(理由がわかれば忘れにくく、応用も利く)
- まとめて解き直す → 忘れる前に復習する(間違えた問題を短い間隔で繰り返す)
- 参考書だけ → アプリ併用(復習の順番をアプリに任せる・スキマ時間の活用)
- 今日やることは1つ。間違えた問題の「なぜ」を考えてみる
この記事を書いた人:田爪 大智(元・診療放射線技師 → Webエンジニア)。国試受験と臨床経験をもとに、放射線技師を目指す人に向けた情報を発信しています。
「次にどれを復習すればいいか」を自分で管理しなくていい仕組みを探しているなら、合格ラボも覗いてみてください。間違えた問題は翌日、正解した問題は3日後 → 7日後と復習日が決まり、「学習の記録」を開けば期日の来た問題だけがまとめて並びます。解くかどうかは、そのとき決めればいい設計です。
同じ問題なら解けるのに、聞かれ方が変わると止まる。 覚えた量の問題じゃなくて、「なぜ」が一段繋がっていないだけなんです。僕も同じ国試を通った元技師で、いまは医療システムを作っています。それでも、1問の「なぜ」に長く止まったことがあります。
だから、国試の1問を「なぜそうなるか」までほどいたものを、1本まるごと置いてあります。手で作ったもので、登録は要りません。15分ほどです。
2027年2月、初見の問題で手が動く側に。
この記事を書いた人
田爪 大智
元・診療放射線技師(熊本で臨床経験)→ Webエンジニアに転身して独立。
第一種放射線取扱主任者。
1問を理解するのに2時間かかっていた経験から、腹落ちまでの時間を数分に縮める学習法を追求。
放射線技師の国試対策アプリ「合格ラボ」を一人で開発中。
診療放射線技師向けの業界メディアも作っています → tazume-medflow.jp
合格ラボ利用者の声
「暗記しなきゃという呪縛から解放されました」— 既卒・再受験のAさん
「勉強の順番があってありがたかった」— 新卒Bさん
この記事で学んだことを、アプリで実践する
ブログで読めること
- - 科目ごとの攻略法と考え方
- - 合格率のデータと、その読み方
- - 勉強スケジュールの立て方
アプリでできること
- → 1問ずつ「なぜその答えになるか」を図で追える(無料は10問まで)
- → 第74回以降の過去問と模擬試験を解ける
- → 科目別の正答率が見える(全科目60%以上が目安)