壊変は「粒がどう変わったか」で決まる。国試で問われる3つを、動画と過去問で押さえる
壊変のあと何の原子になるかは、核の中の粒が「減るか・種類が変わるか・そのままか」で決まります。α壊変・β壊変・軌道電子捕獲・γ壊変で原子番号Zと質量数Aがどう変わるか。診療放射線技師国家試験の過去問で確かめます。
まず1分、中で起きていることを見てください。そのあと、同じ原理で国試の1問を解きます。
① 見る(1分)
合格ラボのロードマップ「壊変でAとZがどう変わるか」の動画そのものです。
② 解く(第77回 午後 問60)
放射性壊変で正しいのはどれか。
α壊変は質量数が4減って、β⁺壊変は……。壊変の種類ごとに「何がいくつ変わるか」を表で覚えようとして、選択肢で混ざってしまう。そういう人は多いです。
でも大丈夫です。表を覚えなくても、「核の中の粒が、減るか、種類が変わるか、そのままか」の3つで、原子番号Zと質量数Aの変わり方は全部出せます。
この記事の答えは3つです。
- Zは陽子の数、Aは陽子と中性子を合わせた全部の数
- 粒が減る(α)、種類が変わる(β・軌道電子捕獲)、そのまま(γ)
- Zが変わると、別の原子になる
1. Zは陽子の数、Aは全部の数
原子番号Zは、核の中の陽子の数です。これが原子の種類を決めます。質量数Aは、陽子と中性子を合わせた全部の数です。
どちらも「粒の数」です。だから、壊変で粒がどう変わったかを見れば、ZとAがどう変わるかが決まります。
2. 粒が減るか、種類が変わるか、そのままか
| 粒の変わり方 | 壊変 | Z | A |
|---|---|---|---|
| 減る:陽子2個と中性子2個がかたまりで出ていく | α壊変 | 2減る | 4減る |
| 種類が変わる:中性子が1個、陽子に変わる | β⁻壊変 | 1増える | そのまま |
| 種類が変わる:陽子が1個、中性子に変わる | β⁺壊変・軌道電子捕獲 | 1減る | そのまま |
| そのまま:エネルギーだけがγ線として出ていく | γ壊変 | そのまま | そのまま |
種類が変わるだけなら、粒の数の合計は変わりません。だからβ壊変と軌道電子捕獲では、Aはそのままです。
上の過去問(第77回 午後 問60)の正解「γ壊変は原子番号が変化しない」は、表のいちばん下の行です。ほかの選択肢も、この表で見分けられます。α壊変は質量数が「2」ではなく4減る。β⁺壊変の質量数は変わらない。β⁻壊変で原子番号は「減る」のではなく1増える。軌道電子捕獲の質量数も変わらない。
第74回 午前 問2 の正解「軌道電子捕獲では質量数が変化しない」も、同じ表の3行目です。
3. Zが変わると、別の原子になる
Zが変われば、原子の種類が変わり、性質まで変わります。
たとえば、土の中のラジウムはα壊変でラドンになります。ラドンは気体です。土からしみ出して、家の中の空気に混ざります。Zが2減っただけで、性質がここまで変わります。
よくある取り違え
- 「α壊変は質量数が2減る」:2減るのはZ。Aは4減ります。
- 「β壊変で質量数が1変わる」:粒の種類が変わるだけなので、Aはそのままです。
- 「γ壊変で別の原子になる」:粒はそのままなので、ZもAも変わりません。
今夜やること
寝る前に、何も見ずに「減る・種類が変わる・そのまま」と、それぞれの壊変の名前を言ってみてください。言えたら、上の過去問をもう一度だけ解く。言えなかったら、2章の表だけ読み直す。今日はそれでおしまいです。
この記事を書いた人
田爪 大智
元・診療放射線技師(熊本で臨床経験)→ Webエンジニアに転身して独立。
第一種放射線取扱主任者。
1問を理解するのに2時間かかっていた経験から、腹落ちまでの時間を数分に縮める学習法を追求。
放射線技師の国試対策アプリ「合格ラボ」を一人で開発中。
診療放射線技師向けの業界メディアも作っています → tazume-medflow.jp
合格ラボ利用者の声
「暗記しなきゃという呪縛から解放されました」— 既卒・再受験のAさん
「勉強の順番があってありがたかった」— 新卒Bさん
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