過去問を3周しても伸びないのは、復習のタイミングがずれているから
「過去問を3周したのに模試で思い出せない」。短い期間に同じ問題を繰り返すと、覚えた気になるだけで長期記憶には残りません。心理学ではこれを「流暢性の錯覚」と呼びます。
効くのは、忘れかけた頃に1回解くことです。国試は科目数が多いので、短い期間に3周して覚えきるのがそもそも難しい。
間隔を空けるのが全部です。間違えた問題は翌日、正解したら3日後、次は7日後。同じ日に3回正解しても意味がありません。間隔を空けて3回連続で正解できたら、その問題は手を離していい。

過去問を3周しても模試で点が取れない理由
「過去問を3周したのに、模試になると思い出せない」
放射線技師国試の受験生なら、一度は感じたことがあるのではないでしょうか。
これには科学的な理由があります。短期間に同じ問題を繰り返し解くと、「覚えた気」になるだけで、長期記憶には定着しないのです。心理学ではこれを「流暢性の錯覚」と呼びます。
この記事のポイント
- 過去問を「3周」するだけでは長期記憶に定着しない — 忘却曲線が原因
- 間隔反復(SRS)は21,000人超の研究で効果が実証された科学的な学習法
- 放射線技師国試の11科目を効率よく攻略するには、SRSによる「忘れかけ復習」が最適
間隔反復(SRS)とは
間隔反復(Spaced Repetition System, SRS)は、忘れかけたタイミングで復習することで、短期記憶を長期記憶に変える学習法です。
仕組みはシンプルです。
- 問題を解いて間違えたら、翌日にもう一度出題される
- 翌日に正解したら、次は3日後に出題される
- 3日後にも正解したら、次は7日後に出題される
- 7日後にも正解したら「卒業」— その問題は長期記憶に定着したと判定される
ポイントは、間隔を空けること。同じ日に3回正解しても意味がありません。1日→3日→7日と間隔を広げながら復習することで、脳に「この情報は重要だ」と認識させます。

エビデンス:21,000人の研究で効果を実証
間隔反復は「なんとなく良さそう」ではなく、大規模な研究で効果が実証されています。
- 21,000人超のメタアナリシス(Maye 2026)で、間隔反復は従来の学習法と比べて効果サイズ0.78という結果が出ています。これは「大きな効果」に分類されます。
- フランスの医学部入試(BMC Medical Education 2025)では、間隔反復を使った学生の合格率が約2倍になりました。
医療系国家試験の対策として、間隔反復は非常に相性が良い学習法です。

上のグラフのように、復習なし(赤線)では記憶保持率が急落しますが、SRSで適切なタイミングに復習する(青線)と、記憶が高いレベルで維持されます。
なぜ放射線技師国試と相性が良いのか
放射線技師国試は11科目・200問という広い範囲から出題されます。
- 基礎医学大要
- 理工学・放射線科学
- エックス線撮影機器学
- エックス線撮影技術学
- 診療画像検査学
- 画像工学
- 医療画像情報学
- 核医学診療技術学
- 放射線治療技術学
- 放射線安全管理学
- 医療安全管理学
(第78回の公示に挙げられていた科目名です。教科書では「放射線物理学」「放射線計測学」のようにもっと細かく分かれていることが多く、実際に覚える範囲はこの11個よりさらに広がります。)
これだけの科目を「3周」で覚えきるのは無理です。1周目に覚えた内容は、3周目に入る頃には忘れています。

間隔反復なら、復習の対象が忘れかけている問題だけに絞り込まれます。すでに覚えた問題に時間を使わず、苦手な問題に集中できます。
過去問の正しい使い方について詳しくは「過去問の正しい使い方 — ただ解くだけでは点数が伸びない理由」もあわせてご覧ください。
合格ラボでの活用方法
合格ラボでは、間違えた問題が「復習」タブにまとまります。
使い方
- ふだん通りに問題を解く(どのモードで解いても、模試の答えも記録されます)
- 最新の回答が不正解だった問題は、**「復習」タブの「まちがえた」**に1問ずつ並ぶ(科目で絞り込めます)
- 解きたくなったら「まちがえた問題を解き直す」を押す(20問ずつ出ます)
- 次に正解すると、その問題は「正解」のほうへ移る。前にまちがえていた問題には「× → ○ 解き直して正解」と付きます
復習日をアプリが決めることはありません。アプリから「復習してください」と催促することもしません。この記事の「翌日→3日後→7日後」を目安に、解き直すタイミングは自分で決めて大丈夫です。
「どれを解き直すか」を自分で管理しなくていい
ノートやブックマークで間違えた問題を管理しなくても、「復習」タブに自動でまとまります。ただし、いつ解き直すかは自分で判断することになります。間隔を空けて解き直すほど定着しやすい、というのはここまで見てきたとおりです。
各アプリの機能比較は「放射線技師の国試対策アプリ徹底比較」で詳しく解説しています。
間違えた問題の解き直しは無料で使えます
合格ラボの「間違えた問題の解き直し」は、Freeプラン(無料)でも使えます。
Freeプランで使える範囲
- 解いた問題はすべて対象になる(Free / Pro の区別はありません)
- 過去問と模擬試験はFreeで全部解けるので、実質すべての収録問題が対象です
- 間違えた問題は「復習」タブにまとまり、次に正解するとそこから外れる
間違えた問題の解き直しのためにProにする必要はありません。Pro(買い切り10,000円)で増えるのは、全過去問のさっと解説・丁寧に解説・ロードマップの全ステップ・ショート動画・これから増える分も追加の支払いなしです。
まとめ
- 過去問を繰り返すだけでは長期記憶に定着しない
- 間隔反復は「忘れかけたタイミング」で復習し、記憶を定着させる
- 21,000人の研究で効果が実証済み
- 放射線技師国試の11科目を効率よく学習するのに最適
- 合格ラボなら、間違えた問題の解き直しを無料で使える(解いた問題はすべて対象)
国試まで限られた時間を、効率よく使いましょう。
この記事を書いた人
田爪 大智
元・診療放射線技師(熊本で臨床経験)→ Webエンジニアに転身して独立。
第一種放射線取扱主任者。
1問を理解するのに2時間かかっていた経験から、腹落ちまでの時間を数分に縮める学習法を追求。
放射線技師の国試対策アプリ「合格ラボ」を一人で開発中。
診療放射線技師向けの業界メディアも作っています → tazume-medflow.jp