国試アプリ7つを、収録範囲と解説と料金で並べました
放射線技師の国試に使えるアプリは7つあります。収録は第64〜71回のものから約1,600問のものまで幅があり、問題ごとの解説が読めるのは4つ、オフラインで使えるのは4つです。全部そろっているものはありません。
見るのは4つだけで足ります。どこまで収録しているか、解説があるか、無料でどこまで解けるか、オフラインで使えるか。問題数だけならKOKUSHIRUが最多で、電波の弱い場所で使うならネイティブアプリに絞られます。
無料で始められるものが多いので、時期で使い分けるのが現実的です。初期は基礎の教材と一問一答、中期は弱点が数字で見えるもの、直前期は模試。なお合格ラボは筆者が作っているアプリなので、その前提で読んでください。
この記事の対象
- 放射線技師の国試対策に使えるアプリを探している人
- どのアプリを選べばいいかわからない人
- 複数のアプリを比較して自分に合うものを見つけたい人
筆者は元・診療放射線技師で、国試合格後に第一種放射線取扱主任者にも合格しています。現在は合格ラボというアプリを開発しているため、自社アプリも含めてできるだけ客観的に比較します。
この記事のポイント
- 放射線技師の国試対策アプリは7つあり、それぞれ強みが違う
- 選ぶときは「問題数」「解説の質」「学習機能」「使い勝手」の4軸で比較するとよい
- 1つに絞らず、学習ステージに応じて複数アプリを併用するのが最も効率的
比較対象の7アプリ
2026年3月時点で、診療放射線技師の国試対策に使える主なアプリ・Webサービスは以下の7つです。各アプリの機能は執筆時点の内容なので、最新の仕様は各公式サイトでご確認ください(合格ラボについての記述は2026年10月時点の実装に合わせています)。
| アプリ名 | 種類 | 料金 | 過去問数 |
|---|---|---|---|
| KOKUSHIRU | Web | 無料 | 約1,600問 |
| 国試対策Aシリーズ | iOS/Android | 無料(一部有料) | 非公開 |
| RtTest | iOS | 無料 | 第64〜71回 |
| ひたすら国家試験 | iOS | 無料 | 第73〜77回 |
| ラジエーションサプリ | Web | 無料 | - |
| 診療放射線技師 国家試験問題集 | iOS | 有料(3,000円台) | 947問(精選) |
| 合格ラボ | Web | 無料(Pro 10,000円) | 第71〜78回 |
比較の4つの軸
アプリを選ぶとき、見るべきポイントは4つです。
- 問題数と収録範囲 — 何年分あるか、最新回が入っているか
- 解説の質 — 正解だけでなく「なぜその答えになるか」がわかるか
- 学習を続ける仕組み — 弱点分析、復習機能、学習計画があるか
- 使い勝手 — UIの見やすさ、広告の有無、動作の軽さ
各アプリの特徴
1. KOKUSHIRU(こくしる/コクシル)
8年以上運営されている老舗で、「こくしる」の愛称で親しまれています(英語表記は KOKUSHIRU、kokushiru と検索する人も多いです)。問題数は最多。
- 約1,600問と最も多い過去問を収録
- 一問一答形式・Web模試の2モードで学習可能
- AI総合評価機能(模試後のフィードバック)
- 3D解剖モデルなど独自コンテンツ
- ユーザーコミュニティで質問・交流可能
強み: 運営歴の長さと問題数。無料でこれだけ使えるのは大きい。
気になる点: Webアプリのためオフライン利用不可。間隔反復(SRS)による復習タイミングの自動管理はありません。UIはやや古め。
2. 国試対策Aシリーズ
ネイティブアプリで使いやすい。手軽に始められる。
- iOS/Android対応のネイティブアプリ
- 会員登録不要で即利用可能
- 未解答・不正解のみの絞り込みが可能
- シャッフル模試を毎月配信
- 生成AIの簡易利用が可能
強み: 登録不要でインストール後すぐに使える手軽さ。ネイティブなので動作が軽い。
気になる点: 解説は簡素。科目別の分析機能は限定的。広告表示あり。
3. RtTest
シンプルで軽い。過去問をサクサク解くには十分。
- ランダム出題・年度別・画像問題の3モード
- お気に入り機能で重要問題を保存
- 履歴機能で過去の回答を確認可能
強み: シンプルで迷わない。余計な機能がない分、起動が速い。
気になる点: 収録範囲が第64〜71回と古く、最新回が入っていない。複数正解の問題で不具合が報告されている。解説がない。
4. ひたすら国家試験
2026年登場の新参。対策ノートとの連携が特徴。
- 「診療放射線技師国家試験 対策ノート」サイトと完全連携
- 第73〜77回の直近5年分を収録
- 試験年別・科目別の出題が可能
- 10問・30問・全問と柔軟な出題数設定
強み: 最新回を含む直近5年に集中。対策ノートと連携して知識の補強ができる。
気になる点: iOS限定(Androidユーザーは利用不可)。リリース間もないため情報が少ない。
5. ラジエーションサプリ(ラジサプ)
過去問演習というより「知識の学習」に特化。
- 放射線技師が監修した学習コンテンツ
- 過去問演習ではなく、知識をテーマ別に学ぶ形式
- 完全無料
強み: 過去問を解く前の基礎固めに使える。監修者が放射線技師。
気になる点: 過去問演習アプリではないため、国試対策の主軸にはしづらい。あくまで補助教材。
6. 診療放射線技師 国家試験問題集(medixtouch)
出版社の問題集をアプリ化。精選問題が特徴。
- 医療科学社の国試問題集が元ネタ
- 947問を項目別に再構成
- 紙の問題集と同じ解説付き
強み: 出版社の解説がそのままアプリで読める。信頼性は高い。
気になる点: 有料(3,000円台)。収録範囲がやや古い。UIが書籍ベースで、学習機能(弱点分析・復習管理など)はない。
7. 合格ラボ
※ 筆者が開発しているアプリです。客観的に紹介します。
- 第71回以降の過去問を収録(最新は第78回)
- さっと解説:問題ごとに「なぜその答えになるか」を一言と図で返す(AIで作った解説を、点検して直しながら出している)。問題によっては、一段ずつ辿る丁寧に解説もある
- 間違えた問題の解き直し:間違えた問題は「復習」タブにまとまり、次に正解すると外れる。催促はしない
- ロードマップ:全8パスで学習の順序を示す。1ステップは原則ひとつで、短い動画で原則をつかんでから、その原則の過去問を解く。どのステップからでも始められる(無料は好きな5ステップまで)
- 科目別レーダーチャート、ペース判定
- 登録から7日間は、有料の中身(ロードマップ全部・丁寧に解説など)も含めて全部無料で使える。その後の無料プランでも過去問すべてと模擬試験が使える(回答数は無制限、間違えた問題の解き直しも無料、解説は最初の10問まで無料)。Pro(10,000円買い切り)で増えるのは全過去問のさっと解説・丁寧に解説・ロードマップの全ステップ・ショート動画・これから増える分も追加の支払いなし
強み: 間違えた問題の解き直し、解説(さっと解説・丁寧に解説)、原則ごとのロードマップが1つのアプリに入っている。解説も「正解はCである」ではなく「なぜCなのか」を説明する方針。
気になる点: 2026年リリースで実績が少ない。さっと解説はAIで作っているので、誤りを点検して直しながら出している。問題数はKOKUSHIRUより少ない。Web専用でネイティブアプリはない。弱点は数字で見えるが、弱点科目を優先して出題する機能はない。
機能比較表
| 機能 | KOKUSHIRU | Aシリーズ | RtTest | ひたすら | ラジサプ | medixtouch | 合格ラボ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 問題ごとの解説 | ○ | △ | × | ○ | - | ○ | ○ |
| AI解説 | △ | △ | × | × | × | × | ○ |
| 弱点の可視化 | △ | × | × | × | × | × | ○ |
| 学習順序の提示 | × | × | × | × | × | × | ○ |
| 科目別出題 | ○ | ○ | × | ○ | - | ○ | ○ |
| テーマ別学習 | × | × | × | × | × | ○ | ○ |
| オフライン利用 | × | ○ | ○ | ○ | × | ○ | × |
| 無料で過去問 | ○ | △ | ○ | ○ | ○ | × | ○ |
※ ○=対応 / △=一部対応 / ×=非対応 / -=該当なし
選ぶときに見る4項目
上の表は機能を8つ並べていますが、実際に1つ選ぶときに効いてくるのは「どこまで収録しているか」「解説があるか」「無料でどこまで解けるか」「オフラインで使えるか」の4つです。7アプリぶんをまとめました。
問題数だけならKOKUSHIRUが最多です。通学中など電波の弱い場所で使いたいなら、オフライン対応のAシリーズ・RtTest・ひたすら国家試験・medixtouchに絞られます。解説まで無料で読めるのはKOKUSHIRUとひたすら国家試験で、合格ラボは過去問すべてを無料で解けますが、解説が無料で読めるのは10問までです(登録から7日間だけは全部読めます)。
タイプ別のおすすめ
とにかく多くの問題を解きたい人
KOKUSHIRU がおすすめです。約1,600問は最多。年度別・一問一答の2モードで、ひたすら量をこなしたい人に向いています。
スマホでサクサク解きたい人
国試対策Aシリーズ か ひたすら国家試験 がおすすめ。ネイティブアプリなので動作が軽く、通学中や休憩中にテンポよく問題を解けます。
「過去問を解いているのに点が伸びない」人
合格ラボ をおすすめします。過去問を解いても点が伸びない原因の多くは「苦手分野の放置」と「忘却」です。科目別の正答率で弱点が数字で見え、間違えた問題が「復習」タブにまとまるので、この2つの課題に向き合いやすくなります。
出版社の信頼できる解説が欲しい人
medixtouch(国家試験問題集) がおすすめ。有料ですが、医療科学社の解説がそのまま読めます。紙の問題集をそのまま持ち歩ける感覚です。
学習ステージ別の使い分け
国試対策は時期によってやるべきことが変わります。ステージごとに適したアプリも異なるため、以下を参考に使い分けてみてください。
- 初期(9〜12月): ラジサプで基礎知識を固めつつ、KOKUSHIRUの一問一答で過去問に慣れる
- 中期(1〜2月上旬): 合格ラボの科目別レーダーチャートで弱点を確認し、正答率の低い科目を集中的に潰す。理解が浅い分野はmedixtouchの解説で補強
- 直前期(2月中旬〜): KOKUSHIRUのWeb模試で本番シミュレーション。合格ラボの「復習」タブから、間違えた問題を解き直して再定着
いつから対策を始めるべきか迷っている人は、国試対策はいつから?月別スケジュール解説も参考にしてください。
複数アプリの併用もあり
1つのアプリに絞る必要はありません。たとえば:
- KOKUSHIRU で量をこなす + 合格ラボ で弱点の可視化と記憶定着
- Aシリーズ で移動中にサクッと解く + medixtouch で解説をじっくり読む
- ひたすら国家試験 + 対策ノート で連携学習
大切なのは「どのアプリを使うか」より「苦手分野を放置しない」ことです。
どのアプリを選んでも、科目の優先順位を意識して、過去問の正しい使い方で取り組めば、確実に点数は上がります。
まとめ
- 放射線技師の国試対策アプリは7つある(2026年3月時点)
- 選ぶときは「問題数」「解説の質」「学習機能」「使い勝手」の4軸で比較する
- 量をこなすならKOKUSHIRU、手軽さならAシリーズ、弱点の把握と間違えた問題の解き直しなら合格ラボ
- 学習ステージ(初期・中期・直前期)に応じてアプリを使い分けると効率的
- 1つに絞らず、目的に応じて併用するのが効率的
- アプリ選びより、苦手科目を特定して集中的に潰すほうが先
合格ラボは、第71回以降の過去問がすべて無料で解けます。科目別の弱点表示や間違えた問題の解き直しも無料です。登録から7日間は有料の中身も全部開いているので、選ぶ前に一度まるごと試してみてください(カード不要・期間が過ぎても無料プランに戻るだけです)。
この記事を書いた人
田爪 大智
元・診療放射線技師(熊本で臨床経験)→ Webエンジニアに転身して独立。
第一種放射線取扱主任者。
1問を理解するのに2時間かかっていた経験から、腹落ちまでの時間を数分に縮める学習法を追求。
放射線技師の国試対策アプリ「合格ラボ」を一人で開発中。
診療放射線技師向けの業界メディアも作っています → tazume-medflow.jp