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X線は「波で進み、1粒ずつ当たる」。国試で問われる3つを、過去問で押さえる

X線は波のように進み、物に当たるときは1粒ずつ当たります。波が短いほど1粒が強いこと、だから電子を剥がせること、光子は質量も電荷もないのに運動量を持つこと。診療放射線技師国家試験の過去問で確かめます。

実際に国試に出た1問です。まず、その場で解いてみてください。

① 解く(第77回 午前 問60)

電離性の電磁放射線はどれか。

X線は波なのか、粒なのか。教科書で両方出てきて、どっちで考えればいいのか迷う。そういう人は多いです。

でも大丈夫です。進むときは波、物に当たるときは1粒ずつ。この使い分けだけで、国試の選択肢はほとんど判断できます。

この記事の答えは3つです。

  1. X線は波のように進み、物に当たるときは1粒(光子)ずつ当たる
  2. 波が短いほど、1粒のエネルギーが大きい。だからX線の1粒は電子を剥がせる
  3. 光子は質量も電荷もないが、運動量は持っている

1. 波で進み、1粒ずつ当たる

X線は、光や電波と同じ電磁波の仲間です。進むときは波のように進みます。でも体の原子に当たるときは、1粒ずつ当たる。その1粒が光子です。

その1粒が、原子のまわりの電子を剥がしてしまう。X線が体の中でしていることは、これです。

X線を浴びた体の中のあちこちで電子が剥がれ、浴びるほど剥がれた所が増えていく様子

2. 波が短いほど、1粒が強い

X線は、うんと短い波です。短い波ほど細かく速く揺れていて、1粒のエネルギーが大きい。

部屋の光も同じ仲間の波ですが、波が長いので1粒が弱い。何粒当たっても電子は揺れるだけで、剥がれません。X線は1粒で剥がせます。

第77回 午前 問55 の正解「紫外線は X 線よりも波長が長い」も、この並びです。上の過去問で γ 線を選べたのも同じ理由で、γ 線は波がうんと短い電磁波だからです。

3. 質量も電荷もないが、運動量を持つ

光子には、質量も電荷もありません。それでもエネルギーと運動量を持っていて、物に当たって電子にエネルギーを渡せます。

第73回 午前 問70(光子について正しいのはどれか)の正解は「運動量を持つ」でした。「質量を持つ」「電荷を持つ」「静止エネルギーを持つ」は、どれも光子には当てはまりません。

よくある取り違え

  • 「α線・β線も電磁波」:違います。α線・β線・中性子線は粒子の流れで、電磁波は X 線と γ 線です。
  • 「光を強くすれば電子が剥がれる」:1粒ずつ当たるので、1粒が弱いままなら何粒当てても剥がれません。
  • 「光子は質量があるから運動量を持つ」:質量は0です。それでも運動量は持っています。

今夜やること

寝る前に、何も見ずに「波で進む」「1粒ずつ当たる」「短いほど1粒が強い」の3つを言ってみてください。言えたら、上の過去問をもう一度だけ解く。言えなかったら、2章だけ読み直す。今日はそれでおしまいです。

1粒が電子を全部の力で剥がすときの話は光電効果の記事にあります。

この記事を書いた人

田爪 大智

元・診療放射線技師(熊本で臨床経験)→ Webエンジニアに転身して独立。

第一種放射線取扱主任者。

1問を理解するのに2時間かかっていた経験から、腹落ちまでの時間を数分に縮める学習法を追求。

放射線技師の国試対策アプリを一人で開発中。

診療放射線技師向けの業界メディアも作っています → tazume-medflow.jp

第74回〜第78回の過去問を見る(登録なし)

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